(Vol.334)
こわい映画では、何かが出そうな雰囲気のなかで
被害者になるであろう人物のアップを撮り続け、
さらにその恐怖を煽ってから得体の知れない物が
突如現れる。というのが大体の筋書きである。
我が家では何にも出そうな雰囲気のないところへ
そいつは夜中に突如現れる。
あるときは突如として身体の一部がかゆくなる。
あるときは耳元で「プ〜ン!」。
この季節に「蚊」が出るのである。
季節外れもいいところで、地球温暖化が原因だろうか?
などと頭の中を駆け巡る。
ある夜、壁に止まっていた蚊を見つけた。
しこたま血を吸っていたのか、スリッパでたたくと
壁が真っ赤になってしまったのである。
こわい話と蚊に喰われるのは夏だけで十分でございます。